やきもの展覧会
ジャポニズムに浸る…「ガレの陶芸」

update:2020/01/14

関東の窯業地である笠間は、工芸の丘があったり、ギャラリーロードがあったりと、陶磁器ファンなら1日ゆっくり楽しめ、日帰り旅行にもぴったりなスポット。
 
中でも、一番のお目当ては、愛陶家ならやはり「茨城県陶芸美術館」でしょう。
実際、常に興味深い企画展が開催されていたり、常設も充実していたりで、定期的に足を運びたくなる美術館ですから。
 
現在は、「ガレの陶芸」展が開催中です。
 
ガレの陶芸 〜世紀末の煌めき 昆虫・植物・ジャポニスム
2020年1月2日〜3月8日
茨城県陶芸美術館
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/exhibition/galle/index.html
 
本展は、19世紀末にヨーロッパで大流行したアール・ヌーヴォーの巨匠エミール・ガレの作品のうち、陶芸に焦点を当てた展覧会。ガレと言えばガラスが有名ですが、陶芸や木工家具などの作品も知られています。しかしながら、ガラスに比べれば、展覧会でもまとまって見る機会が少ないのが陶芸作品。その意味では、本展は実に貴重な機会と言えるでしょう。
 
出品作品は、ガレの初期作品から、円熟期の1880年代後半の大作までの約90点。多くの人がガラス作品おいてイメージするような、ガレのジャポニズムに傾倒したモチーフが陶芸にも現れおりますので、いかにも「ガレらしい」と感じるのではないでしょうか。
ガラスも陶芸も同じく「炎」が生み出す芸術。
その点では、制作するガレにとって、ガラスと陶芸を分ける意味はなかったかもしれません。
 
竹の形でありながら、色絵で絵付けされた飛蝗や、蜻蛉の形をした小物入れ、蟬の文様の花器等々、思わず足を止めてじっくり眺めたくなる作品も多数。
ぜひ、楽しんでください。
 
 
追記。。。
↓古本しか手に入らないようですが、こんな本もあります。興味のあるかたは下記からAmazonへジャンプ!

エミール・ガレ ― その陶芸とジャポニスム

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