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今昔の「やきものの作り手」たち

update:2023/08/22

作家INDEX | 近世の陶工・作家 | 近現代の物故作家 | 現代作家
 

日本のやきものは、縄文土器から数えると1万年。しかし作り手の名が残るようになるのは、桃山時代以降、それもごく一部の有名人に限られます。本格的に「陶芸家」として、個の名による作品が発表されるようになるのは明治になってからです。ここでは特に有名な作り手たちをリストアップしています。

 

◎作家INDEX
 

*「人間国宝」は、重要無形文化財保持者の通称です。
*表は都道府県順に並んでいますが、項目ごとに並び替えができます。
*下記のインデックスのリスト右端(カテゴリー)をクリックすると、カテゴリーごとの詳細データにジャンプします。

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b3宮城はりゅうけんま針生 乾馬
〈五代乾馬〉
つつみ堤焼:なまこ釉
現代作家
c1栃木はまだしょうじ濱田 庄司人間国宝ましこ益子焼:赤絵・鉄絵、他近現代の物故作家
c1栃木はまだともお濱田 友緒ましこ益子焼
現代作家
c1栃木しまおかたつぞう島岡 達三人間国宝ましこ益子焼:縄文象嵌近現代の物故作家
c1栃木かもだしょうじ加守田 章二ましこ益子焼:彩陶・曲線彫文
近現代の物故作家
c1栃木たむらこういち田村 耕一人間国宝てつえ鉄絵・鉄釉近現代の物故作家
c3茨城まついこうせい松井 康成人間国宝ねりあげ練上:嘯裂文・象裂瓷近現代の物故作家
c3茨城まついこうよう松井 康陽ねりあげ練上現代作家
c3茨城いとうもとひこ伊藤 東彦かさま笠間焼:布目技法現代作家
c4埼玉はらきよし原 清人間国宝こくゆう黒秞・褐秞現代作家
d1東京いたやはざん板谷 波山帝室技芸員ほこうさいじ葆光彩磁・彩磁、他近現代の物故作家
d1東京ぬまたいちが沼田 一雅とうちょう陶彫近現代の物故作家
d1東京とみもとけんきち富本 憲吉人間国宝いろえ色絵・金銀彩・染付、他近現代の物故作家
d1東京かとうはじめ加藤 土師萌人間国宝いろえ色絵・金襴手近現代の物故作家
d1東京ふじもとよしみち藤本 能道人間国宝いろえ色絵・秞描加彩、他近現代の物故作家
d1東京みうらこへいじ三浦 小平二人間国宝せいじ青磁近現代の物故作家
d1東京なかむらきんぺい中村 錦平ぞうけい造形作品〈東京焼〉現代作家
e2神奈川みやがわこうざん1初代 宮川 香山
(真葛 香山)
帝室技芸員まくず真葛焼:色絵・薩摩錦手、他近現代の物故作家
e2神奈川きたおおじろさんじん北大路 魯山人いろえ色絵・染付・織部・志野、他近現代の物故作家
e2神奈川みかみりょう三上 亮はいゆう灰釉・黒釉、オブジェ現代作家
f2愛知かとうはじめ加藤 土師萌人間国宝いろえ色絵・金襴手・釉裏金彩近現代の物故作家
f2愛知やまだじょうざん3三代 山田 常山人間国宝とこなめ常滑焼:朱泥近現代の物故作家
f2愛知やまだじょうざん4四代 山田 常山
(山田絵夢)
とこなめ常滑焼:朱泥現代作家
f2愛知かとうしろうざえもん加藤 四郎左衛門景正
〈春慶〉(藤四郎)
せと瀬戸焼近世の陶工・作家
f2愛知かとうとうくろう加藤 唐九郎みの美濃焼:志野・黄瀬戸、他近現代の物故作家
f2愛知おかべみねお岡部 嶺男せいじ青瓷近現代の物故作家
f2愛知かとうさくすけ五代 加藤 作助みの美濃焼:織部・黄瀬戸近現代の物故作家
f3岐阜あらかわとよぞう荒川 豊藏人間国宝みの美濃焼::志野・黄瀬戸、他近現代の物故作家
f3岐阜すずきおさむ鈴木 藏人間国宝みの美濃焼:志野現代作家
f3岐阜すずきてつ鈴木 徹みの美濃焼:緑釉(織部)近現代の物故作家
f3岐阜かとうこうぞう加藤 孝造人間国宝みの美濃焼:瀬戸黒近現代の物故作家
f3岐阜かとうたくお加藤 卓男人間国宝さんさい三彩・ラスター彩近現代の物故作家
f3岐阜かとうこうべえ7七代 加藤 幸兵衛さんさい三彩・ラスター彩・美濃焼現代作家
f3岐阜わかおとしさだ若尾 利貞みの美濃焼:志野現代作家
f3岐阜あんどうひでたけ安藤 日出武みの美濃焼:黄瀬戸・志野現代作家
f3岐阜たまおきやすお玉置 保夫みの美濃焼:織部・志野現代作家
f3岐阜はやししょうたろう林 正太郎みの美濃焼:志野
現代作家
f3岐阜つかもとかいじ塚本 快示人間国宝はくじ白磁・青白磁近現代の物故作家
f3岐阜つかもとみつる塚本 満はくじ白磁・青白磁現代作家
g3新潟いとうせきすい5五代 伊藤 赤水人間国宝むみょうい無名異焼:窯変・練上現代作家
g3新潟いとうひでたけ伊藤 栄傑むみょうい無名異焼現代作家
h2石川あさくらいそきち浅蔵 五十吉くたに九谷焼:色絵近現代の物故作家
h2石川とくだやそきち3三代 徳田 八十吉人間国宝くたに九谷焼:彩秞近現代の物故作家
h2石川とくだやそきち4四代 徳田 八十吉くたに九谷焼:彩秞現代作家
h2石川よしだみのり吉田 美統人間国宝くたに九谷焼:釉裏金彩現代作家
h2石川よしだゆきお吉田 幸央くたに九谷焼:金襴手現代作家
h2石川なかだかずお中田 一於くたに九谷焼:釉裏銀彩現代作家
h2石川なかだひろし中田 博士くたに九谷焼:白磁(真珠光彩)現代作家
h2石川たけこしとしあき武腰 敏昭くたに九谷焼近現代の物故作家
h2石川たけこしじゅん武腰 潤くたに九谷焼現代作家
h2石川すだせいか4四代 須田 菁華くたに九谷焼〈山代〉現代作家
h2石川おおひちょうざえもん10十代 大樋 長左衛門
〈大樋 陶冶斎〉(大樋 年朗)
おおひ大樋焼現代作家
h2石川おお ちょうざえもん11十一代 大樋 長左衛門
(大樋 年雄)
おおひ大樋焼現代作家
i1大阪たじまえつこ田嶋 悦子ぞうけい造形作品(オブジェ)現代作家
i3京都たなかそうけい田中 宗慶らく楽焼近世の陶工・作家
i3京都ちょうじろう長次郎らく楽焼近世の陶工・作家
i3京都らく2じょうけい二代 樂 常慶らく楽焼近世の陶工・作家
i3京都らく3どうにゅう3代 樂 道入
〈樂 道入〉(ノンコウ)
らく楽焼近世の陶工・作家
i3京都らく15ちきざえもん十五代 樂 吉左衞門
〈樂 直入〉
らく楽焼現代作家
i3京都らく16ちきざえもん十六代 樂 吉左衞門らく楽焼現代作家
i3京都ほんあみ こうえつ本阿弥 光悦らく楽焼近世の陶工・作家
i3京都ほんあみこうほ本阿弥 光甫
〈本阿弥 空中斎〉
らく楽焼・信楽焼近世の陶工・作家
i3京都ののむらにんせい野々村 仁清きょう京焼:色絵近世の陶工・作家
i3京都おがたけんざん尾形 乾山きょう京焼:色絵・鉄絵近世の陶工・作家
i3京都おくだえいせん奥田 頴川きょう京焼:古赤絵・呉須赤絵、他近世の陶工・作家
i3京都あおきもくべい青木 木米きょう京焼:色絵・染付、他近世の陶工・作家
i3京都たかはしどうばち2二代 高橋 道八
(仁阿弥 道八)
きょう京焼:色絵・染付近世の陶工・作家
i3京都えいらく11ほぜん永楽 保全
〈十一代 永樂 善五郎〉
きょう京焼:色絵・染付・交趾近世の陶工・作家
i3京都えいらく12わぜん永楽 和全
〈十二代 永樂 善五郎〉
きょう京焼:金襴手・古赤絵、他近世の陶工・作家
i3京都えいらく17じぜん永楽 而全
〈十七代 永樂 善五郎〉
きょう京焼:金襴手・古赤絵、他現代作家
i3京都えいらく18じぜん永楽 善五郎きょう京焼:金襴手・古赤絵、他現代作家
i3京都いとうとうざん1初代 伊東 陶山帝室技芸員きょう京焼:色絵近現代の物故作家
i3京都せいふうよへい3三代 清風 与平帝室技芸員きょう京焼:色絵・青磁、他近現代の物故作家
i3京都すわそざん1初代 諏訪 蘇山帝室技芸員きょう京焼:青磁・白磁近現代の物故作家
i3京都すわそざん4四代 諏訪 蘇山きょう京焼:青磁現代作家
i3京都きよみずろくべえ5五代 清水 六兵衛
〈清水 六和〉
きょう京焼:色絵・大礼磁近現代の物故作家
i3京都きよみずろくべえ八代 清水 六兵衛ぞうけい造形作品(オブジェ)現代作家
i3京都こんどうゆうぞう近藤 悠三人間国宝きょう京焼:染付近現代の物故作家
i3京都いしぐろむねまろ石黒 宗麿人間国宝てんもく天目・宋赤絵・千点文、他近現代の物故作家
i3京都しみずういち清水 卯一人間国宝てんもく天目・青白磁、他近現代の物故作家
i3京都みやがわこうさい六代 宮川 香齋まくず真葛焼(京焼)現代作家
i3京都かわいかんじろう河井 寛次郎さんしょくゆう三色秞・辰砂、他近現代の物故作家
i3京都くすべやいち楠部 彌弌きょう京焼:色絵・彩埏近現代の物故作家
i3京都やぎいっそう八木 一艸きょう京焼:青磁・均窯近現代の物故作家
i3京都やぎかずお八木 一夫ぜんえい前衛陶芸、他近現代の物故作家
i3京都やぎあきら八木 明せいはくじ青白磁現代作家
i3京都すずきおさむ鈴木 治ぜんえい前衛陶芸、他近現代の物故作家
i3京都くまくらじゅんきち熊倉 順吉ぜんえい前衛陶芸、他近現代の物故作家
i3京都いまいまさゆき今井 政之めんぞうがん面象嵌近現代の物故作家
i3京都ふじひらしん藤平 伸きょう京焼・清水焼近現代の物故作家
i3京都くりきたつすけ栗木 達介ぞうけい造形作品近現代の物故作家
i3京都あきやまよう秋山 陽ぞうけい造形作品現代作家
i3京都しげまつあゆみ重松 あゆみぞうけい造形作品現代作家
i3京都もりのたいめい森野 泰明きょう京焼・清水焼、他現代作家
i3京都もりのあきと森野 彰人きょう京焼・清水焼、他現代作家
j2三重かわきたはんでいし川喜田 半泥子はぎ萩焼・伊賀、他近現代の物故作家
k1岡山みむらとうけい三村 陶景びぜん備前焼:彩色備前、他近現代の物故作家
k1岡山おおあえじんどう1初代 大饗 仁堂びぜん備前焼:細工物近現代の物故作家
k1岡山かねしげとうよう金重 陶陽人間国宝びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山かねしげそざん金重 素山びぜん備前焼:茶陶近現代の物故作家
k1岡山かねしげみちあき金重 道明びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山かねしげゆうほう金重 有邦びぜん備前焼現代作家
k1岡山いしいふろう石井 不老びぜん備前焼:茶陶・細工物近現代の物故作家
k1岡山ふじわらけい藤原 啓人間国宝びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山ふじわらゆう藤原 雄人間国宝びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山ふじわらけん藤原 建びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山いせざきようざん伊勢﨑 陽山びぜん備前焼:陶彫・細工物近現代の物故作家
k1岡山いせざ みつる伊勢﨑 満びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山いせざきじゅん伊勢﨑 淳人間国宝びぜん備前焼現代作家
k1岡山やまもととうしゅう山本 陶秀人間国宝びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山やまもとゆういち山本 雄一びぜん備前焼現代作家
k1岡山やまもといずる山本 出びぜん備前焼現代作家
k1岡山ふじわららくざん2二代 藤原 楽山びぜん備前焼:青備前、他近現代の物故作家
k1岡山ふじたりゅうほう2二代 藤田 龍峰びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山うらがみぜんじ浦上 善次びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山かくみせいほう各見 政峯びぜん備前焼現代作家
k1岡山まついともゆき松井 與之びぜん備前焼現代作家
k1岡山まつだかざん4四代 松田 華山びぜん備前焼近現代の物故作家
k1岡山もりとうがく森 陶岳びぜん備前焼現代作家
k1岡山しまむらひかる島村 光びぜん備前焼:細工物現代作家
k1岡山よしもとただし吉本 正びぜん備前焼現代作家
k1岡山かくれざきりゅういち隠﨑 隆一びぜん備前焼現代作家
k4鳥取まえだあきひろ前田 昭博人間国宝はくじ白磁現代作家
k5山口さかくらしんべえ12十二代 坂倉 新兵衛はぎ萩焼〈深川萩〉近現代の物故作家
k5山口さかくらしんべえ15十五代 坂倉 新兵衛はぎ萩焼〈深川萩〉現代作家
k5山口さかたでいか13十三代 坂田 泥華
〈十四代 坂田 泥珠〉
はぎ萩焼〈深川萩〉近現代の物故作家
k5山口しんじょうさだつぐ新庄貞嗣はぎ萩焼〈深川萩〉現代作家
k5山口みわきゅうせつ10十代 三輪 休雪
〈三輪 休和〉
人間国宝はぎ萩焼:休雪白近現代の物故作家
k5山口みわきゅうせつ11十一代 三輪 休雪
〈三輪 壽雪〉
人間国宝はぎ萩焼:休雪白・鬼萩近現代の物故作家
k5山口みわきゅうせつ12十二代 三輪 休雪
(三輪 龍作)
はぎ萩焼:休雪白現代作家
k5山口さかこうらいざえもん12十二代 坂 高麗左衛門はぎ萩焼〈松本萩〉近現代の物故作家
k5山口よしかたいび吉賀 大眉はぎ萩焼〈松本萩〉近現代の物故作家
k5山口のさかこうき野坂 康起はぎ萩焼〈松本萩〉現代作家
k5山口はたのぜんぞう波多野 善蔵はぎ萩焼〈松本萩〉現代作家
k5山口おか ゆう岡田 裕はぎ萩焼〈松本萩〉現代作家
k5山口やまとやすお大和 保男はぎ萩焼〈山口萩〉現代作家
k5山口やまとゆうじ大和 祐二はぎ萩焼〈山口萩〉現代作家
m1福岡ふくしまぜんぞう福島 善三人間国宝こいしばら小石原焼現代作家
m2佐賀さかいだかきえもん1初代 酒井田 柿右衛門ありた有田焼:赤絵近世の陶工・作家
m2佐賀さかいだかきえもん14十四代 酒井田 柿右衛門人間国宝ありた有田焼:赤絵・濁手近現代の物故作家
m2佐賀さかいだかきえもん15十五代 酒井田 柿右衛門ありた有田焼:赤絵・濁手現代作家
m2佐賀いまいずみいまえもん13十三代 今泉 今右衛門人間国宝いろなべしま色鍋島:吹墨・薄墨近現代の物故作家
m2佐賀いまいずみいまえもん14十四代 今泉 今右衛門人間国宝いろなべしま色鍋島:墨はじき現代作家
m2佐賀なかむらせいろく中村 清六ありた有田焼:白磁近現代の物故作家
m2佐賀あおきりゅうざん青木 龍山くろてんもく黒天目(龍山の黒)近現代の物故作家
m2佐賀いのうえまんじ井上 萬二人間国宝ありた有田焼:白磁現代作家
m2佐賀なかじまひろし中島 宏人間国宝せいじ青磁近現代の物故作家
m2佐賀えぐちかつみ江口 勝美ありた有田焼:染付和紙現代作家
m2佐賀なかざとたろうえもん12十二代 中里 太郎右衛門
〈中里 無庵〉
人間国宝からつ唐津焼近現代の物故作家
m2佐賀なかざとたろうえもん13十三代 中里 太郎右衛門
〈中里 逢庵〉
からつ唐津焼:叩き技法近現代の物故作家
m2佐賀なかざとたろうえもん14十四代 中里 太郎右衛門からつ唐津焼現代作家
m2佐賀にしおかこじゅう西岡 小十からつ唐津焼近現代の物故作家
n2鹿児島ちんじゅかん15十五代 沈 壽官さつま薩摩焼現代作家
n3沖縄きんじょうじろう金城 次郎人間国宝つぼや壺屋焼近現代の物故作家
n3沖縄こばやかわえいしょう小橋川 永昌
〈二代目仁王〉
つぼや壺屋焼近現代の物故作家
n3沖縄あらがきえいさぶろう新垣 栄三郎つぼや壺屋焼近現代の物故作家

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◎近世の陶工・作家
 

*表は都道府県順に並んでいますが、項目ごとに並び替えができます。

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f2愛知かとうしろうざえもん加藤 四郎左衛門景正
〈春慶〉(藤四郎)
かとうしろうざえもんかげまさ

?(鎌倉時代)
せと瀬戸焼瀬戸焼陶祖とされる伝説的な陶工。瀬戸市の陶彦神社に祀られ、現在も毎年、「せと陶祖まつり」が開催されている。
i3京都たなかそうけい田中 宗慶
たなかそうけい

1535~?
らく楽焼「天下一ちゃわんやき吉左衛門」と呼ばれ、長次郎と共に楽焼をはじめた人物とされる。樂家初代長治郎の妻の祖父であり、楽家2代常慶の父と考えられている。
i3京都ちょうじろう長次郎
ちょうじろう

?~1589
らく楽焼樂家初代。千利休に従い、楽焼の茶碗を創始。現在残されている長次郎の茶碗は、重要文化財指定も数碗ある。この楽家は現在まで続いており、当代は16代。
i3京都らく2じょうけい二代 樂 常慶
らくじょうけい

?~1635
らく楽焼樂家2代目、父は田中宗慶。黒楽と赤楽しかなかった楽焼に、白秞を使用して新たな作風を確立した。また、名高い本阿弥光悦に楽焼の制作を指導したと伝えられている。
i3京都らく3どうにゅう3代 樂 道入
〈樂 道入〉
(ノンコウ)
らくどうにゅう

1599~1656
らく楽焼樂家歴代の中でも特に名工として有名な3代目。楽の伝統にモダンさを融合させた作風で知られている。本阿弥光悦との交流もあり、道入と光悦の黒楽は同釉薬と考えらている。
i3京都ほんあみ こうえつ本阿弥 光悦
ほんあみこうえつ

1558~1637
らく楽焼家業である刀剣の鑑定・研磨の他、書画や茶碗の制作など幅広く活躍した人物。中でも、名高い白楽茶碗《不二山》は、国焼の茶碗では2点しかない、国宝のうちの一つ。
i3京都ほんあみこうほ本阿弥 光甫
〈本阿弥 空中斎〉
ほんあみこうほ

1601~1682
らく楽焼
信楽焼
本阿弥光悦の孫。茶道・書画などをよくし、特に陶芸に秀でていた。楽焼の他に信楽焼を得意とし、後世に「空中信楽」と呼ばれる作品を残している。
i3京都ののむらにんせい野々村 仁清
ののむらにんせい

?(江戸初期)
きょう京焼〈御室焼〉
:色絵
京焼の大家。茶匠・金森宗和により、京都仁和寺門前に開窯、華麗な茶道具が有名。《仁清色絵雉香炉》は国宝指定、他にも重要文化財なども数多く残されている。
i3京都おがたけんざん尾形 乾山
おがたけんざん

1663~1772
きょう京焼〈鳴滝窯〉
:色絵
 鉄絵(銹絵)
野々村仁清に学び、京・仁和寺近くに鳴滝窯を開窯、兄は画家の尾形光琳。光琳絵付けの合作も残されている。琳派の乾山は、陶磁器の意匠にも後世に大きな影響を残した。
i3京都おくだえいせん奥田 頴川
おくだ えいせん

1753~1811
きょう京焼
:古赤絵
 呉須赤絵
 染付・交趾、他
江戸後期の京焼黄金期の名工。京焼では最初に磁器の創始し、中国の様々な作風を作り出したことで知られています。青木木米や仁阿弥道八など、すぐれた弟子も育てました。
i3京都あおきもくべい青木 木米
あおきもくべい

1767~1833
きょう京焼〈粟田焼〉
:色絵・染付
 金襴手・交趾
 青磁、他
頴川の弟子で、京都の名工、「京焼の幕末三名人」の一人とされる。後に招聘され、金沢でも開窯しました。文人であり、「識字陶工」とも称されている。
i3京都たかはしどうばち2二代 高橋 道八
(仁阿弥 道八)
たかはし どうばち

1783~1855
きょう京焼
:色絵・染付
京・粟田口で開窯した高橋道八の2代目。頴川に学び、清水五条坂に移転した、名高い名工。高橋道八の窯元は現在まで続いており、当代は9代目。
i3京都えいらく11ほぜん永楽 保全
〈十一代 永樂 善五郎〉
えいらくほぜん

1795~1854
きょう京焼
:色絵・染付・交趾
幕末の京焼の名陶であり、千家十職の一つ、土風炉師の11代善五郎。紀州家の御庭焼開窯に招かれ「永楽」の印を拝領。交趾写しや染付・金襴手の名品が知られている。
i3京都えいらく12わぜん永楽 和全
〈十二代 永樂 善五郎〉
えいらくわぜん

1823〜1896
きょう京焼
:金襴手・古赤絵写し
 青磁、他
保全の長男であり、永楽家12代善五郎。京の仁清の御室窯を再興、加賀大聖寺藩に招かれ、山代にて九谷焼を指導。永楽家は現在も活躍しており、当代は17代目。
m2佐賀さかいだかきえもん1初代 酒井田 柿右衛門
さかいだかきえもん

?~1666
ありた有田焼:赤絵柿右衛門窯初代。赤絵磁器の創始者。この家の当主は代々柿右衛門を名乗っており、当代である15代目は2014年に人間国宝であった14代の逝去により襲名した。

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◎近現代の物故作家
 

*「人間国宝」は、重要無形文化財保持者の通称です。
*表は都道府県順に並んでいますが、項目ごとに並び替えができます。

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c1栃木はまだしょうじ濱田 庄司
はまだしょうじ

1894~1978
1みんげい人間国宝
【民芸陶器】

文化勲章
紫綬褒章
ましこ益子焼
:赤絵・鉄絵
 塩秞・柿秞
 青秞、他
川崎出身の陶芸家。「京都で道をみつけ、英国で始まり、沖縄で学び、益子で育った」と語っり、各地で学び、最後に益子で開窯。バーナード・リーチと親しく、また民芸運動の活動でも知られ、終生「陶工」と称した。
c1栃木しまおかたつぞう島岡 達三
しまおかたつぞう

1919~2007
1みんげい人間国宝
【民芸陶器(縄文象嵌)】
ましこ益子焼:縄文象嵌東京生まれ、濱田庄司に師事。濱田邸の隣に築窯・独立し、縄文土器のような縄目部分に泥しょうを埋めて装飾する「縄文象嵌」を生み出し、独自の釉薬を組み合わせた作品を発表。
c1栃木かもだしょうじ加守田 章二
かもだしょうじ

1933~1983
9ましこ益子焼
:彩陶・曲線彫文
大阪の岸和田生まれ。京都市立美術大学工芸科陶磁器専攻で富本憲吉・近藤悠三に学び、後に益子に築窯・独立。独自の文様やフォルムを追求し、鮮やかな「彩陶」や緻密な「曲線彫文」などが特に知られている。
c1栃木たむらこういち田村 耕一
たむらこういち

1918~1987
1てつえ人間国宝
【鉄 絵】

紫綬褒章
東京藝術大学教授
てつえ鉄絵・鉄釉栃木・佐野生まれ、富本憲吉に師事。郷里の佐野で本格的な登り窯を築窯・独立して本格的な作家活動に入る。東京藝術大学教授に就任、退官後は名誉教授。独自の表現による鉄絵の作品は国際的にも評価を得ている。
c3茨城まついこうせい松井 康成
まついこうせい

1927~2003
1ねりあげ人間国宝
【練上手】

紫綬褒章
ねりあげ練上
:嘯裂文
 象裂瓷
長野生まれ、笠間の月崇寺住職を務める傍ら、境内に築窯して中国古陶磁の研究。作陶は「練上」にしぼり、伝統の技法を高度に昇華させた新しい練上作品を次々と発表した。
d1東京いたやはざん板谷 波山
いたやはざん

1872~1963
2帝室技芸員
文化勲章
ほこうさいじ葆光彩磁・彩磁
青磁・白磁
茨城出身、東京で築窯。葆光彩磁(ほこうさいじ)などの独自の技法で、中国官窯のような造形とアールヌーボーのような装飾性を持つ端正な作風で知らる。陶芸家としては初の文化勲章受章者。
d1東京ぬまたいちが沼田 一雅
ぬまたいちが

1873~1954
7東京美術学校(現:東京藝術大学)教授とうちょう陶彫陶彫家。彫刻を学んだ後、フランスのセーブル陶磁器製作所で研究、帰国後は日本における陶磁器彫刻の分野の確立につとめ、東京美術学校教授、帝展審査員などを務めた。
d1東京とみもとけんきち富本 憲吉
とみもとけんきち

1886~1963
1いろえ人間国宝
【色絵磁器】

文化勲章
東京美術学校(現:東京藝術大学)教授、京都市立美術大学(現:京都市立芸術大学)教授
いろえ色絵・金銀彩
染付・白磁
奈良出身の陶芸家、東京美術学校教授、戦後は京都で活動。東京美術学校で図案を学び、イギリス留学でバーナード・リーチを知って作陶へ。高いデザイン性の赤絵・金銀彩に特に知られている。
d1東京かとうはじめ加藤 土師萌
かとうはじめ

1900~1968
1いろえ人間国宝
【色絵磁器】

紫綬褒章
東京藝術大学教授
いろえ色絵・金襴手瀬戸生まれ。パリ万博グランプリ受賞後、横浜で築窯・独立。東京藝術大学陶芸科の初代教授に就任。中国明代の色絵を研究し、黄地紅彩の再現に成功他、色絵・金襴手の名品を残した。
d1東京ふじもとよしみち藤本 能道
ふじもとよしみち

1919~1992
1いろえ人間国宝
【色絵磁器】

東京藝術大学教授
いろえ色絵・秞描加彩
草白秞・雪白秞
東京生まれ、加藤土師萌・富本憲吉に師事。東京藝術大学で長く教鞭を執り、同大学学長を務めた。伝統的な色絵に海外的な写実性を取り入れ、現代的な表現による絵画的な色絵を生み出している。
d1東京みうらこへいじ三浦 小平二
みうらこへいじ

1933~2006
1せいじ人間国宝
【青 磁】

紫綬褒章
東京藝術大学教授
せいじ青磁佐渡の相川、無名異焼の窯元の家生まれ。東京藝術大学で加藤土師萌に師事。青磁作品で知られているが、豆彩の技法による絵付けを施した青磁などもあり、現代的な作風を確立。東京藝術大学教授・名誉教授を勤めた。
e2神奈川みやがわこうざん1初代 宮川 香山
(真葛 香山)
みやがわこうざん

1842~1916
2帝室技芸員まくず真葛焼
:色絵・薩摩錦手
 青磁・浮彫、他
京都の陶工の家生まれ。明治維新後、横浜に移転、真葛焼を開窯。高浮彫に代表される高い技巧は「幻のやきもの」と称さる。各国の万国博などの受賞歴多数。
e2神奈川きたおおじろさんじん北大路 魯山人
きたおおじろさんじん

1883~1959
9いろえ色絵・染付
織部・志野、他
陶芸家・書家・篆刻家。有名な陶芸家であるが、様々な分野に通じたマルチクリエーター。美食家でもあり、食と器のこだわりから北鎌倉に開窯、陶磁器制作に至った。
f2愛知かとうはじめ加藤 土師萌
かとうはじめ

1900~1968
1いろえ人間国宝
【色絵磁器】

紫綬褒章
東京藝術大学教授
いろえ色絵・金襴手
釉裏金彩
瀬戸生まれ。帝展入選、パリ万博・ブリュッセル万博ではグランプリ受賞。東京藝術大学教授、日本工芸会理事長を務めた。
f2愛知やまだじょうざん3三代 山田 常山
やまだじょうざん

1924~2005
1とこなめ人間国宝
【常滑焼(急須)】
とこなめ常滑焼:朱泥愛知常滑生まれ、父で2代常山に師事。伝統的からモダンな造形まで多様性があり、中でも朱泥急須は卓越した轆轤技術による名品として知られている。ブリュッセル万国博で大賞受賞。
f2愛知かとうとうくろう加藤 唐九郎
かとうとうくろう

1898~1985
9みの美濃焼
:志野・織部焼
 黄瀬戸、他
愛知出身、17歳で作陶を開始。瀬戸や美濃の古窯を発掘・調査を行うなど、桃山陶の再現に努めました。志野や織部などの名品を多く残し、中でも志野の《氷柱》や《鬼ヶ島》《紫匂》など、名高い名碗で知られている。 
f2愛知おかべみねお岡部 嶺男
おかべみねお

1919~1990
9せいじ青瓷瀬戸生まれ。瀬戸の伝統的な技法を学び、ダイナミックな縄文を施した織部や作品を発表。さらに青瓷の研究に向かい、作品は「嶺男青瓷」と呼ばれる。ちなみに加藤唐九郎の長男であるが、陶芸活動を共にしていない。
f2愛知かとうさくすけ五代 加藤 作助
かとうさくすけ

1940~2022
3あいち愛知県重要無形
 文化財保持者
愛知県立芸術大学教授
みの美濃焼
:織部・黄瀬戸
瀬戸の赤津生まれ。東京藝術大学大学院を修了後、家業の作助窯の5代目となり、伝統の織部や黄瀬戸の制作に足り組みました。愛知県立芸術大学の陶磁専攻設立に携わり、初代教授も勤めた。
f3岐阜あらかわとよぞう荒川 豊藏
あらかわとよぞう

1894~1985
1しの人間国宝
【志野・瀬戸黒】

文化勲章
みの美濃焼:
:志野・黄瀬戸
 瀬戸黒
岐阜県多治見生まれ。京都宮永東山窯の工場長、北大路魯山人の星岡窯を経て、岐阜県可児で志野の筍絵筒茶碗の陶片を発見。以後は大萱に築窯、桃山陶の志野再現に努めた。
f3岐阜かとうこうぞう加藤 孝造
かとうこうぞう

1935~2023
1せとぐろ人間国宝
【瀬戸黒】
みの美濃焼
:瀬戸黒
岐阜瑞浪生まれ、5代加藤幸兵衛に師事。多治見に穴窯を築窯・独立し、さらに人間国宝・荒川豊藏にも師事。志野焼の作品も有名だが、空席だった「瀬戸黒」で人間国宝に認定された(荒川豊藏は志野と瀬戸黒の両方認定)。
f3岐阜かとうたくお加藤 卓男
かとうたくお

1917~2005
1さんさい人間国宝
【三 彩】

紫綬褒章
さんさい三彩
ラスター彩
岐阜多治見の幸兵衛窯6代目当主。家業の美濃焼制作の他、幻であったペルシア陶、中でもラスター彩を研究でも知られ、再現に成功。さらに正倉院三彩の復元にも成功し、いずれも独自の作品として、高い評価を得ている。
f3岐阜つかもとかいじ塚本 快示
つかもとかいじ

1912~1990
1はくじ人間国宝
【白磁・青白磁】
はくじ白磁
青白磁
岐阜の土岐に、江戸時代から続く美濃焼の窯元の家に生まれた。中国古陶磁の研究に励み、特に白磁・青白磁の作品は、古典の静謐さと現代的な造形を合わせ持つ優品を残している。
h2石川あさくらいそきち浅蔵 五十吉
あさくらいそきち

1913~1998
4文化勲章
日本藝術院会員
くたに九谷焼:色絵石川県能美生まれ、初代徳田八十吉や北出塔次郎に師事。日展で数々の賞を受賞するなど、九谷焼の色絵の伝統に新しい工夫を重ねて描かれる花鳥は、現在も高い評価を受け続けている。
h2石川とくだやそきち3三代 徳田 八十吉
とくだやそきち

1933~2009
1さいゆう人間国宝
【彩秞磁器】

紫綬褒章
くたに九谷焼:彩秞石川小松の九谷焼窯元の家生まれ。祖父・初代八十吉から古九谷釉薬を、富本憲吉に師事していた父・2代目八十吉から現代陶芸を学び、そこから色絵技法を発展、色釉のグラデーションという新しい表現を生み出した。
h2石川たけこしとしあき武腰 敏昭
たけこしとしあき

1940~2021
6日本藝術院会員くたに九谷焼石川県能美市生まれ、泰山窯三代目。金沢美術工芸大学卒業、陶芸の道へ。日展に出品、入選を重ね、日展会員となる。現代的な九谷焼の感覚を持ち、金沢学院大学教授、日展理事、日本藝術員会員を務めた。
i3京都いとうとうざん1初代 伊東 陶山
いとうとうざん

1846~1920
2帝室技芸員きょう京焼〈粟田焼〉
:色絵
京焼の陶芸家。画壇の円山派に師事、京都五条坂で陶技を学ぶ。粟田に独立後は京焼の改良に取り組み、本窯色絵釉料を発明。陶磁器試験場を開くなど京都の窯業にも大きな貢献をしている。
i3京都せいふうよへい3三代 清風 与平
せいふうよへい

1851~1914
2帝室技芸員きょう京焼
:色絵・青磁
 白磁
京焼の陶芸家。4代続いた清風家の中でも特に名工にあげられる。陶磁器では初めて帝室技芸員に選ばれ、パリ万博など数々の受賞歴がある。作品は特に青磁や白磁に名品が多く、有名。
i3京都すわそざん1初代 諏訪 蘇山
すわそざん

1852~1922
2帝室技芸員きょう京焼
:青磁・白磁
京焼の陶芸家。金沢生まれで、彫刻家の助教諭をつとめた後、京都に移り、56歳で五条坂に開窯。特に青磁の優品が名高く、帝室技芸員に選出。当代は4代目が活躍中。
i3京都きよみずろくべえ5五代 清水 六兵衛
〈清水 六和〉
きよみずろくべえ

1875~1959
9きょう京焼
:色絵・大礼磁
京焼の陶芸家。帝展・文展の審査員を歴任し、帝国美術院会員、さらに日本芸術院会員になった。日展発足時には顧問となるなど、京都の陶芸界の重鎮だった。
i3京都こんどうゆうぞう近藤 悠三
こんどうゆうぞう

1902~1985
1そめつけ人間国宝
【染 付】

紫綬褒章
京都市立美術大学(現:京都市立芸術大学)教授
きょう京焼:染付京都清水寺下生まれ。京都市立陶磁器試験場では濱田庄司の助手を勤めた。京都市立美術大学教授となり、後に学長に就任。染付による独特の筆致で描いた山水の作品や、晩年には染付と赤絵や金彩を併用した作風を確立。
i3京都いしぐろむねまろ石黒 宗麿
いしぐろむねまろ

1893~1968
1てつゆう人間国宝
【鉄秞陶器】

紫綬褒章
てんもく天目・宋赤絵
千点文・三島
粉引、他
富山出身、京都で開窯・独立。中国古陶磁に魅せられ、柿天目や木葉天目などを完成させたことで有名。その他、均窯や宋赤絵、千点文などの洒脱な作品も数多く残している。
i3京都しみずういち清水 卯一
しみずういち

1926~2004
1てつゆう人間国宝
【鉄秞陶器】

紫綬褒章
てんもく天目・青白磁
柿秞・鉄秞
京都五条橋の京焼陶磁器卸問屋の家生まれ。作陶を志し、石黒宗麿に師事。日本伝統工芸展の他、ブリュッセル万博など海外での受賞歴も多数。鉄釉や柿釉・天目など伝統の技法と、端正なフォルムの作風で、定評がある。
i3京都かわいかんじろう河井 寛次郎
かわいかんじろう

1890~1966
9さんしょくゆう三色秞・辰砂
呉須、他
島根県安来出身、京都で活躍した陶芸家。初期には釉薬研究や中国・朝鮮の古陶磁を追求した作品制作だったが、後に民芸運動に参加。晩年は個性的な造形作品の制作。人間国宝の推薦を辞退し、生涯一陶工だった。
i3京都くすべやいち楠部 彌弌
くすべやいち

1897~1984
4
文化勲章
日本藝術院会員
きょう京焼
:色絵・彩埏
京都生まれ。八木一艸らと「赤土社」を結成し、芸術の分野として陶芸革新運動で有名。独自の工夫による色土を重ねた発色させる「彩埏」は深い色合いを持つ作風で、高い評価を受けている。
i3京都やぎいっそう八木 一艸
やぎいっそう

1894~1973
9きょう京焼
:青磁・均窯
大阪出身、京都市陶磁器試験所で学び、近代陶芸の礎を築いた一人。楠部彌弌らと「赤土社」を結成。宋代の青磁を探求し、ろくろの名手としても知られた。
i3京都やぎかずお八木 一夫
やぎかずお

1918~1979
9ぜんえい前衛陶芸
〈オブジェ焼〉
粉引・刷毛目
京都東山生まれ、沼田一雅に師事して陶彫を学ぶ。前衛陶芸団体「走泥社」を結成、「オブジェ陶」という分野を開拓した陶芸家。前衛的なオブジェがあるが、一方で粉引や刷毛目の洒脱な酒器や茶器などを作っている。
i3京都すずきおさむ鈴木 治
すずきおさむ

1926~2001
5紫綬褒章
京都市立芸術大学教授
ぜんえい前衛陶芸
〈オブジェ焼〉
青白磁
京都五条坂生まれ。戦後、八木一夫らと「走泥社」を結成、ヴァロリス国際陶芸ビエンナーレやファエンツァ国際陶芸展などでも受賞し、国内外で高い評価を得ている。京都市立芸術大学美術学部長も務めた。
i3京都くまくらじゅんきち熊倉 順吉
くまくらじゅんきち

1920~1985
9ぜんえい前衛陶芸
〈オブジェ焼〉
青白磁
京都東山生まれ。京都の松斉陶苑に入門、当時在職していた富本憲吉にも師事。八木一夫らの「走泥社」に参加し、同人として活躍。ブリュッセル万博でグランプリを受賞するなど、世界的な評価を受けている。
i3京都いまいまさゆき今井 政之
いまいまさゆき

1930~2023
4文化勲章
日本藝術院会員
めんぞうがん面象嵌大阪出身、楠部彌弌に師事。国内外に活躍し、受賞歴も多数。日本藝術院会員や国際陶芸アカデミー会員であり、日展名誉顧問、京都文化財団評議員、京都工芸美術協会顧問、京都市芸術文化協会顧問なども歴任。
i3京都ふじひらしん藤平 伸
ふじひらしん

1922~2012
7京都市立芸術大学教授きょう京焼・清水焼
造形作品
(オブジェ)
京都五条坂の藤平陶器所に生まれ、父に師事。後に京都陶芸家クラブにて6代清水六兵衛にも師事。器だけでなく、メルヘンチックな詩情を感じる陶彫も数多く手がけ、高い評価を受けている。
i3京都くりきたつすけ栗木 達介
くりきたつすけ

1943~2013
7京都市立芸術大学教授ぞうけい造形作品
(オブジェ)
愛知県瀬戸出身。京都市立美術大学で富本憲吉・近藤悠三・藤本能道らに学ぶ。卒業後は瀬戸に戻り父と共に器制作をするも、再び京都に戻り、同大学で教鞭をとりつつ、陶芸家として活動。「現代陶芸の鬼才」と呼ばれた。
j2三重かわきたはんでいし川喜田 半泥子
かわきたはんでいし

1878~1963
9はぎ萩焼・粉引
刷毛目・井戸手
伊賀
津の素封家・川喜田家の16代。優れた実業家であると同時に、茶陶に力を注ぐ。後に人間国宝となった備前の金重陶陽・志野の荒川豊藏・萩の三輪休雪と「からひね会」を結成した。
k1岡山みむらとうけい三村 陶景
みむらとうけい

1885~1956
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼
:古備前風
 彩色備前
 白備前
備前焼の細工物の名手であり、布袋や獅子などの置物や宝瓶の優品を残す。現在ではその作品が希少であるため、幻の名工と呼ばれている。
k1岡山おおあえじんどう1初代 大饗 仁堂
おおあえじんどう

1890~1954
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼:細工物備前焼の陶芸家。蛙の細工物が得意で、蛙仁堂の異名を持つ。陶芸と同時に彫塑も学び、挑戦半島に渡って、京城にて陶芸を指導する傍ら、朝鮮陶器の研究にも励んでいる。
k1岡山かねしげとうよう金重 陶陽
かねしげとうよう

1896~1967
1びぜん人間国宝
【備前焼】

紫綬褒章
びぜん備前焼備前伊部の窯元の家に生まれ。当初は伝統的な細工物の制作するも、後に桃山備前を復興、備前焼中興の祖となる。備前独特の窯変を意図的に作り出し、桃山備前の肌の景色とモダンな造形を持つ名品を残している。
k1岡山かねしげそざん金重 素山
かねしげそざん

1909~1995
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼:茶陶備前伊部生まれ、兄・金重陶陽に師事。独立後は京都亀岡、次いで岡山円山に築窯し、再び伊部に戻る。陶陽に匹敵する名手であり、桃山陶の「緋襷」を再現、独自の鮮やかな緋色の茶陶作品は、高い評価を受けている。
k1岡山かねしげみちあき金重 道明
かねしげみちあき

1934~1995
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼備前伊部生まれ、人間国宝・金重陶陽の長男。父に師事し、伝統の備前焼を学び、特に茶陶作品の優品で知られている。その一方で、鋭利的なフォルムを持つオブジェや花器なども制作。
k1岡山いしいふろう石井 不老
いしいふろう

1899~1964
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼
:茶陶・細工物
明石の朝霧焼を学んだ後、備前伊部にて築窯した備前焼の名工。茶陶と細工物で知られ、特に宝瓶に定評があります。晩年は独自の赤の楽焼「赤焼」による茶碗を生み出した。
k1岡山ふじわらけい藤原 啓
ふじわらけい

1899~1983
1びぜん人間国宝
【備前焼】
びぜん備前焼備前の金重陶陽の指導を受け、40歳の時に作陶を始めた。備前穂浪に築窯・独立後は、伝統的な備前焼に近現代的な感覚を持った大らかな作品を発表している。
k1岡山ふじわらゆう藤原 雄
ふじわらゆう

1932~2001
1びぜん人間国宝
【備前焼】
びぜん備前焼備前穂浪生まれ、人間国宝・藤原啓の長男。東京で出版社勤務経て帰京、作陶をはじめた。伝統を継承しつつ現代備前を意識し、豪放磊落でいて、線彫やヘラ目など独自の作風を確立した。
k1岡山ふじわらけん藤原 建
ふじわらけん

1924~1977
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼岡山の和気生まれ。叔父は人間国宝の藤原啓、金重陶陽や北大路魯山人に師事。窯変や緋襷の優品を残している。
k1岡山いせざきようざん伊勢﨑 陽山
いせざきようざん

1902~1961
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼
:陶彫・細工物
陶彫の沼田一雅に師事した、備前焼の陶彫・細工物の名工。日和山公園(下関)にある高杉晋作陶像は代表作の一つ。現・備前焼の人間国宝である伊勢﨑淳を指導した実父。
k1岡山いせざ みつる伊勢﨑 満
いせざきみつる

1934〜2011
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼備前の伊勢﨑陽山の長男で父に師事。伝統の登窯に加え、中世の穴窯を復元し、作品制作では窯を使い分けるなど備前焼の本質にこだわった。現・備前焼の人間国宝である伊勢﨑淳は実弟。
k1岡山やまもととうしゅう山本 陶秀
やまもととうしゅう

1906~1994
1びぜん人間国宝
【備前焼】

紫綬褒章
びぜん備前焼備前伊部生まれ。楠部彌弌に師事し、轆轤の名人と呼ばれる備前焼の陶芸家。優れた轆轤技術によって作られる端正な作風で、特に茶碗をはじめとする茶陶に定評がある。
k1岡山ふじわららくざん2二代 藤原 楽山
ふじわららくざん

1910~1995
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼
:青備前
 茶碗・香炉
備前伊部生まれ。父・初代楽山に師事し、初代が考案した「備前塩窯青焼」を伝承した備前焼の名手。「茶碗と香炉の楽山」と呼ばれた。
k1岡山ふじたりゅうほう2二代 藤田 龍峰
ふじたりゅうほう

1913~1973
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼轆轤の名手として名高い備前焼作家。特に茶陶や花器を得意とし、磨きの技法で作られている。
k1岡山うらがみぜんじ浦上 善次
うらがみぜんじ

1914~2006
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼備前伊部生まれ、名工・西村春湖に師事し、備前陶彫の名手。牛などの動物の置物や陶像を得意とした。岡山新空港にある陶壁制作でも知られ、仏のシャガール栄誉賞やサロン・ド・パリ展大賞など、国際的な陶芸家・陶彫家。
k1岡山まつだかざん4四代 松田 華山
まつだかざん

1936~2003
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼備前生まれ、父で名工の3代崋山に師事。半地下式穴窯を築窯し、古備前の土味を探究し、さらに独自の「木目備前」を生み出した。作品は茶陶を中心に、花器や酒器などが人気。
k5山口さかくらしんべえ12十二代 坂倉 新兵衛
さかくらしんべえ

1881~1960
9はぎ萩焼〈深川萩〉萩焼の祖である朝鮮陶工の李勺光を初代とし、後に分家して坂倉姓となった萩焼伝統の陶家。12代は萩焼の中興の祖と称されている。坂倉家当代は15代目。
k5山口さかたでいか13十三代 坂田 泥華
〈十四代 坂田 泥珠〉
さかた でいか

1915~2010
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈深川萩〉萩焼陶祖・李勺光の流れをくむ深川萩四家の一つである坂田泥華の家に生まれ、13代当主。後に14代を名乗る。特に井戸茶碗「泥華井戸」で知られている。
k5山口みわきゅうせつ10十代 三輪 休雪
〈三輪 休和〉
みわ きゅうせつ

1895~1981
1はぎ人間国宝
【萩 焼】
はぎ萩焼
:休雪白
旧萩藩御用窯の三輪家10代当主。伝統の萩焼の白秞である藁灰釉に独自の工夫によって、純白に発色した「休雪白」を生み出し、萩焼に新しい境地を切り開いた。隠居後は、休和と号している。
k5山口みわきゅうせつ11十一代 三輪 休雪
〈三輪 壽雪〉
みわ きゅうせつ

1910〜2012
1はぎ人間国宝
【萩 焼】

紫綬褒章
はぎ萩焼
:休雪白・鬼萩
旧萩藩御用窯の三輪家11代当主、兄の10代休雪に師事。 兄の「休雪白」を受け継ぎ、さらに破格の造形を魅せる「鬼萩」や「割高台」など、独自の作風を確立。萩伝統の茶陶でありながら、現代的な造形美を見せる。
k5山口さかこうらいざえもん12十二代 坂 高麗左衛門
さかこうらいざえもん

1949~2004
9はぎ萩焼〈松本萩〉旧萩藩御用窯の宗家・坂高麗左衛門の婿養子となり、12代目を継承。伝統とともに、東京藝術大学で日本画を学んでおり、萩焼に上絵付けを施した作品も発表。
k5山口よしかたいび吉賀 大眉
よしかたいび

1915~1991
6日本藝術院会員はぎ萩焼〈松本萩〉萩・椿東の窯元に生まれ。東京美術学校(現:東京藝術大学)で彫刻を学び、陶芸家・加藤土師萌に師事。白釉を「大眉白」、井戸茶碗は「大眉井戸」と呼ばれるなど、独自の現代的な感覚の萩焼を生み出した。
m2佐賀さかいだかきえもん14十四代 酒井田 柿右衛門
さかいだかきえもん

1934〜2013
1いろえ人間国宝
【色絵磁器】
ありた有田焼
:赤絵・濁手
有田の柿右衛門窯の14代当主。東京の多摩美術大学で日本画を学んだ後、祖父の12代と父の13代が復活させた伝統の「濁手」の技法を受け継ぎ、現代の草花をモ描いた独自の柿右衛門作品を発表、国内外で高い評価を得た。
m2佐賀いまいずみいまえもん13十三代 今泉 今右衛門
いまいずみいまえもん

1926~2001
1いろえ人間国宝
【色絵磁器】

紫綬褒章
いろなべしま色鍋島
:吹墨・薄墨
江戸初期からの鍋島藩窯の流れを汲み、一子相伝の色鍋島の13代目当主。伝統の色鍋島に加え、染付を吹き付ける「吹墨」の技法を生み出し、細密な絵付けに独特のモダンな色彩を持ち込んだ。
m2佐賀なかむらせいろく中村 清六
なかむらせいろく

1916~2011
3さが佐賀県重要無形
 文化財保持者
ありた有田焼:白磁長崎波佐見生まれ、有田の名工・初代奥川忠右衛門に学んだ「轆轤の名手」。艶消しが施された深鉢や壺などの白磁の大作は、淡い光沢と気品ある造形は海外でも高い評価を受けた。
m2佐賀あおきりゅうざん青木 龍山
あおきりゅうざん

1926~2008
4文化勲章
日本藝術院会員
くろてんもく黒天目
(龍山の黒)
佐賀有田生まれ、有田・香蘭社の水野和三郎や、轆轤の名手・初代奥川忠右衛門に師事しました。日展などで活躍し、「黒天目」のシリーズで、陶芸家としての名を不動のものにしています。
m2佐賀なかじまひろし中島 宏
なかじまひろし

1941~2018
1せいじ人間国宝
【青 磁】
せいじ青磁佐賀武雄の窯元の家生まれ、弓野古窯跡に登窯を築窯・独立。青磁に魅せられ、一貫して青磁を研究・創作し続けている。多種多様な色に彫りや掻き落としなど、「中島青磁」と呼ばれる独特な青磁作品を発表。
m2佐賀なかざとたろうえもん12十二代 中里 太郎右衛門
〈中里 無庵〉
なかざと たろうえもん

1895~1985
1からつ人間国宝
【唐津焼】
からつ唐津焼旧唐津藩御用窯の中里家12代当主。古唐津の再興に努めて窯跡調査も行い、岸岳飯洞甕下窯を参考に割竹式登窯を築窯。また独自の「タタキ技法」などで、新しい唐津焼も生み出している。
m2佐賀なかざとたろうえもん13十三代 中里 太郎右衛門
〈中里 逢庵〉
なかざと たろうえもん

1895~1985
3さが佐賀県重要無形
 文化財保持者
日本藝術院会員
からつ唐津焼
:叩き技法
中里家12代の長男として唐津に生まれる。古唐津の再興をした父から技術を継承し、さらに古唐津の叩き・道間・鉄絵など技術で、伝統ある唐津に現代的な唐津を持ち込んだ作風を確立し、高い評価を受けた。
m2佐賀にしおかこじゅう西岡 小十
にしおかこじゅう

1919~2006
9からつ唐津焼唐津に生まれ、まずは古唐津の窯跡の発掘をはじめる。1971年に小山冨士夫の指導で割竹式登窯「小次郎窯」を築窯。10年後に絵斑唐津の復元に成功し、荒川豊蔵命名による「小十窯」を開窯。無冠の巨匠と呼ばれている。
n3沖縄きんじょうじろう金城 次郎
きんじょうじろう

1912~2004
1りゅうきゅう人間国宝
【琉球陶器】
つぼや壺屋焼那覇に生まれ、壺屋の新垣榮徳に師事。壺屋に築窯・独立後は、濱田庄司ら民芸運動の指導・尽力を得て戦禍で苦しんだ壺屋焼の復興・発展に努めた。後に読谷村に登窯を築窯、現在のやちむんの里を興す。
n3沖縄こばやかわえいしょう小橋川 永昌
〈二代目仁王〉
こばやかわえいしょう

1909~1978
9つぼや壺屋焼那覇に生まれ、父仁王に師事。小橋川製陶所 仁王窯の二代目当主。人間国宝となった金城次郎と共に、数多くの陶工の中でも特に名人と呼ばれた「壺屋三人男」の一人。
n3沖縄あらがきえいさぶろう新垣 栄三郎
あらがきえいさぶろう

1921~1984
9つぼや壺屋焼那覇・壺屋焼の窯元の家に生まれる。新垣製陶所の六代目当主。人間国宝となった金城次郎と共に、数多くの陶工の中でも特に名人と呼ばれた「壺屋三人男」の一人。

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◎現代作家
 

*「人間国宝」は、重要無形文化財保持者の通称です。
*表は都道府県順に並んでいますが、項目ごとに並び替えができます。

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b3宮城はりゅうけんま針生 乾馬
〈五代乾馬〉
はりゅうけんま

1867~
9つつみ堤焼:なまこ釉
300年以上の歴史がある堤焼の唯一の窯元にして、現在の当主である五代乾馬も地元の土と釉薬にこだわった器作りをしている。
c1栃木はまだともお濱田 友緒
はまだともお

1967~
9ましこ益子焼
濱田庄司の孫として益子に生まれる。多摩美術大学・同大学院にて彫刻を修了後は渡英し活動。現在は濱田窯三代目、濱田庄司記念益子参考館の館長を務めつつ、個展を中心に活躍中。
c3茨城まついこうよう松井 康陽
まついこうよう

1962~
9ねりあげ練上人間国宝・松井康成の長男として笠間に生まれる。筑波大学で彫刻を学んだ後、父に師事。現在は父を務めた住職と工房を継ぎ、父とは異なる端正な練上作品を発表している。日本工芸会正会員。
c3茨城いとうもとひこ伊藤 東彦
いとうもとひこ

1939~
5紫綬褒章かさま笠間焼:布目技法福岡県大牟田市生まれ。東京藝術大学陶芸科、同大学院陶芸専攻を修了後、松井康成に師事、笠間に築窯・独立。花や草木をモチーフにした布目技法による絵付けに定評がある。
c4埼玉はらきよし原 清
はらきよし

1936~
1てつゆう人間国宝
【鉄秞陶器】
こくゆう黒秞・褐秞島根生まれ。鉄釉の人間国宝であった石黒宗麿の内弟子となり、その後は次の人間国宝となった兄弟子の清水卯一に師事。独立後は東京に築窯、後に埼玉に移転している。
d1東京なかむらきんぺい中村 錦平
なかむらきんぺい

1935〜
7多摩美術大学名誉教授ぞうけい造形作品
〈東京焼〉
金沢の中村梅山の三代目として生まれる。しかし、活躍の場を東京にし、各地の土をブレンドして電気窯で焼成する「東京焼」を生み出す。オブジェや陶壁などの造形作品で知られる、現代陶芸を代表する作家の一人。
e2神奈川みかみりょう三上 亮
みかみりょう

1959〜
7東京藝術大学教授はいゆう灰釉・黒釉
オブジェ
北海道生まれ。東京藝術大学にて藤本能道・田村耕一・浅野陽に師事。南足柄に築窯・独立後は、自ら土を採集し、蹴ろくろで成形、薪で焼成するなど、個性的でいて、すぐれた器を発表。オブジェにも定評が高い。
f2愛知やまだじょうざん4四代 山田 常山
(山田絵夢)
やまだじょうざん

1954~
9とこなめ常滑焼:朱泥常滑(愛知)の山田常山家の現当主・4代目、陶芸家。襲名前は絵夢(えむ:本名)として作家活動をしていた。父は人間国宝・3代常山。
f3岐阜すずきおさむ鈴木 藏
すずきおさむ

1934~
1しの人間国宝
【志 野】

紫綬褒章
みの美濃焼:志野岐阜生まれ、5代加藤幸兵衛に師事。志野にこだわり、ガス窯による多彩な志野を生み出している。20代でプラハ国際陶芸展グランプリを受賞、日本陶磁協会金賞など多数の栄冠に輝き、陶芸界の重鎮として活躍中。
f3岐阜すずきてつ鈴木 徹
すずきてつ

1964~
9みの美濃焼
:緑釉(織部)
人間国宝・鈴木藏の長男で、多治見生まれ。父に師事するも、父の志野ではなく織部、本人はあえて緑釉と呼ぶ独創的で美しい作品で人気の作家である。2005年の第1回菊池ビエンナーレ展大賞を受賞をしている。
f3岐阜かとうこうべえ7七代 加藤 幸兵衛
かとうこうべえ

1945~
3ぎふ岐阜県重要無形
 文化財保持者
さんさい三彩
ラスター彩
美濃焼
岐阜多治見の幸兵衛窯の7代目当主。家業の美濃焼の他、日展にオブジェを出品、さらに父で人間国宝の加藤卓男から受け継いだペルシャ陶や三彩など、幅広い作品を発表。美濃陶芸協会会長、市之倉さかづき美術館館長。
f3岐阜わかおとしさだ若尾 利貞
わかおとしさだ

1933~
3ぎふ岐阜県重要無形
 文化財保持者
みの美濃焼:志野岐阜多治見生まれ、桃山陶に魅せられて独学で志野を学ぶ。日本独自で開発した鬼板の施釉方法と焼成技術によって、特徴的な色調を生み出した志野や鼠志野を生み出している。
f3岐阜あんどうひでたけ安藤 日出武
あんどうひでたけ

1938~
3ぎふ岐阜県重要無形
 文化財保持者
みの美濃焼
:黄瀬戸・志野
岐阜市之倉の窯元生まれ。桃山陶にこだわり、穴窯による焼成を続ける一方で、現代的な黄瀬戸や志野を生み出し続けている。
f3岐阜たまおきやすお玉置 保夫
たまおきやすお

1941~
3ぎふ岐阜県重要無形
 文化財保持者
みの美濃焼
:織部・志野
岐阜の伝統ある玉山窯の4代目。家の伝統に加え、5代加藤幸兵衛に師事。特に織部に定評があり、桃山陶の織部とは異なる、モダンな意匠による「今織部」を生み出している。
f3岐阜はやししょうたろう林 正太郎
はやししょうたろう

1947~
3ぎふ岐阜県重要無形
 文化財保持者
みの美濃焼:志野
岐阜県土岐市の美濃焼窯元の家に生まれる。朝日陶芸展入賞、美濃陶芸大賞、美濃陶芸庄六賞などの受賞歴があり、土岐市無形文化財に認定。桃山陶の再現などに加え、独自の「正太郎志野」を生み出している。
f3岐阜つかもとみつる塚本 満
つかもとみつる

1951~
9はくじ白磁
青白磁
人間国宝・塚本快示の長男として土岐市駄知に生まれる。父に師事、さらにイタリアや中国など海外で研修。「白磁・青白磁」で土岐市無形文化財認定、日本工芸会東海支部の常任幹事を務める。
g3新潟いとうせきすい5五代 伊藤 赤水
いとうせきすい

1941~
1むみょうい人間国宝
【無名異焼】
むみょうい無名異焼
:窯変・練上
無名異焼の窯元・赤水窯に生まれ、5代当主。伝統に加え、窯変や練上によって文様を描いた作品は新しい無名異焼の境地を開いた。英のV&A美術館に作品を買い上げられるなど、国内外で高い評価を受けている。
g3新潟いとうひでたけ伊藤 栄傑
いとうひでたけ

1977~
9むみょうい無名異焼人間国宝・五代伊藤赤水の長男。父とは作風が異なり、独自の青を出した「縹釉」や、「釉象嵌」などを発表し、評価を受けている。
h2石川とくだやそきち4四代 徳田 八十吉
とくだやそきち

1961~
9くたに九谷焼:彩秞三代徳田八十吉の長女。アナウンサーや父の秘書などを経た後、石川県立九谷焼技術研修所へ。さらに父に師事し、釉薬の調合を学ぶ。父の死後四代を襲名、戸籍も八十吉に改めている。
h2石川よしだみのり吉田 美統
よしだみのり

1932~
1ゆうり人間国宝
【秞裏金彩】

紫綬褒章
くたに九谷焼:釉裏金彩石川小松の錦山窯に生まれ、3代当主。金箔や金粉で透明釉の下に文様を描いた「釉裏金彩」で知られている。品格ある作品は、国内外で高い評価を受け、ワシントン・スミソニアンに永久保存作品に選ばれている。
h2石川よしだゆきお吉田 幸央
よしだゆきお

1960~
9くたに九谷焼:金襴手石川小松の錦山窯に生まれる。金沢美術工芸大学工芸科卒業後、石川県立九谷焼技術研修所を経て、父の錦山窯に入り、2009年に4代目を襲名。窯が得意とする、華やかな金彩を得意とし、独自の釉裏金彩にも挑んでいる。
h2石川なかだかずお中田 一於
なかだかずお

1949~
5紫綬褒章くたに九谷焼:釉裏銀彩石川県小松市生まれ。三代徳田八十吉に師事。日本伝統工芸展の文部大臣賞を受賞するなど、受賞歴も多数。銀の淡い色調による繊細な文様を生み出した作品が人気である。
h2石川なかだひろし中田 博士
なかだひろし

1949~
9くたに九谷焼
:白磁(真珠光彩)
石川県小松市生まれ。父とは異なり、あえて加色をしない「真珠光彩」と名付けた白磁を発表。独特な輝きと緊張感のあるフォルムの作品は数々の受賞歴を持ち、各地の美術館にも収蔵されている。
h2石川たけこしじゅん武腰 潤
たけこしじゅん

1948〜
9くたに九谷焼石川県能美市生まれ、泰山窯四代目。金沢美術工芸大学卒業、北出不二雄に師事。タタラを用いた造形にカワセミやボタンなどの花鳥を描いた九谷の色絵磁器の作品は人気が高く、国内外で高い評価を得ている。
h2石川すだせいか4四代 須田 菁華
すだせいか

1940~
9くたに九谷焼〈山代〉石川山代温泉の菁華窯4代目。菁華窯は北大路魯山人が山代温泉滞在中にはじめて作陶をはじめた窯として知られている。当代も伝統を守り、蹴轆轤・登窯の手仕事を続けている。
h2石川おおひちょうざえもん10十代 大樋 長左衛門
〈大樋 陶冶斎〉
(大樋 年朗)
おおひちょうざえもん

1927~
4文化勲章
日本藝術院会員
おおひ大樋焼大樋焼10代目当主。東京美術学校(現 東京藝術大学)卒業後、日展で活躍。伝統の大樋焼の茶陶を継承しつつ、金沢大学教授、石川県陶芸協会会長、現代工芸美術家協会理事長などに就任。2016年に大樋陶冶斎を襲名。
h2石川おお ちょうざえもん11十一代 大樋 長左衛門
(大樋 年雄)
おおひちょうざえもん

1958〜
9おおひ大樋焼大樋焼11代目当主。玉川大学文学部芸術学科卒業後、ボストン大学大学院修士課程修了。ロチェスター工科大学や上海工芸美術学院・台湾国立台南芸術大学の客員教授を勤め、2016年に11代大樋長左衛門を襲名。
i1大阪たじまえつこ田嶋 悦子
たじまえつこ

1559~
7大阪芸術大学教授ぞうけい造形作品
(オブジェ)
大阪生まれ。陶とガラスを組み合わせたオブジェや巨大なインスタレーションで注目を浴び、人気の高い、女流陶芸家の一人。大学で教鞭を執る一方、個展を中心に活躍中。
i3京都らく15ちきざえもん十五代 樂 吉左衞門
〈樂 直入〉
らくちきざえもん

1949~
9らく楽焼京都の樂家15代当主。伝統の陶家でありながら、東京藝術大学彫刻科卒業後、ローマで学ぶ。伝統の楽を土台としつつも、常に新しい造形的な茶碗を生み出している。2019年に当主を長男に譲り、〈直入〉と改名。
i3京都らく16ちきざえもん十六代 樂 吉左衞門
らくちきざえもん

1981~
9らく楽焼京都の樂家15代の長男として生まれ、2019年より16代樂吉左衞門を襲名。
i3京都えいらく17じぜん永楽 而全
〈十七代 永樂 善五郎〉
えいらくじぜん

1944〜
9きょう京焼
:金襴手
 古赤絵写し、他
十六代善五郎の長男。東京藝術大学日本画科、同大学院工芸科を修了後、父に師事。1998年に17代善五郎を襲名。表千家十四代而妙斎より「紘康庵」の号を得ており、京都市文化功労者表彰されている。
i3京都えいらく18ぜんごろう永楽 善五郎
えいらくぜんごろう

1972〜
9きょう京焼
:金襴手
 古赤絵写し、他
十七代善五郎の長男。2021年に18代善五郎を襲名。永樂では明治以降作られていない「土風炉」の再興をめざすと語っている。
i3京都すわそざん4四代 諏訪 蘇山
すわそざん

1970~
9きょう京焼:青磁3代諏訪蘇山と12代中村宗哲(千家十職の塗師)の三女。2002年に4代を襲名。星や天空をテーマにした「練込青瓷」や「層彩青瓷」などで高い評価を受けている。
i3京都きよみずろくべえ八代 清水 六兵衛
きよみずろくべえ

1954~
9ぞうけい造形作品
(オブジェ)
京・清水焼の名高い六兵衛窯の8代目当主。作家活動としては、オブジェを主とし、建築を学んだ経験から、幾何学的な造形を発表し続けている。父は世界的な彫刻家としても活躍した7代清水六兵衞(清水九兵衞)。
i3京都みやがわこうさい六代 宮川 香齋
みやがわこうさい

1944~
9まくず真葛焼(京焼)京都生まれ、江戸時代から続く京都真葛窯の6代目当主。茶道具を中心に制作しており、染付や赤絵、交趾など幅広く、気品ある作風で知られている。
i3京都やぎあきら八木 明
やぎあきら

1955~
9せいはくじ青白磁京都五条坂生まれ。父は八木一夫、祖父は八木 一艸。高度なろくろ技術による器を用いたインスタレーションが特徴的で、国内外の美術館に作品が収蔵されている。京都造形芸術大学(現:京都芸術大学)教授を務めた。
i3京都あきやまよう秋山 陽
あきやまよう

1953~
7京都市立芸術大学教授ぞうけい造形作品
(オブジェ)
山口生まれ。走泥社の創設者の一人である八木一夫に学び、初期は黒陶の作品で知られているが、後に「土」の持つエネルギー表現する巨大な作品なども発表。国内外に多数の作品が収蔵されている。
i3京都しげまつあゆみ重松 あゆみ
しげまつあゆみ

1958~
7京都市立芸術大学教授ぞうけい造形作品
(オブジェ)
大阪生まれ。京都市立藝術大学・同大学院を修了後、数々の公募展で受賞、個展を中心に活動する一方、同大学で教鞭をとっている。独特なフォルムや色彩にはエロティシズムを感じるような美しさがある。
i3京都もりのたいめい森野 泰明
もりのたいめい

1934~
6日本藝術院会員きょう京焼・清水焼
造形作品
(オブジェ)
京焼の家に生まれ。独創的な作風は陶芸の世界に革命を起こし、陶芸家として国内外で活躍、作品は各地の美術館に収蔵されている。日本を代表する国際的な陶芸家の一人であり、日展顧問、日本藝術院会員でもある。
i3京都もりのあきと森野 彰人
もりのあきと

1969~
7京都市立芸術大学教授きょう京焼・清水焼
造形作品
(オブジェ)
京都生まれ。京焼の祖父と陶芸家・森野泰明のもとで陶芸に進み、現在も清水焼団地に工房を持ち、陶芸家として活躍する一方、出身の京都市立芸術大学の教授も務める。
k1岡山かねしげゆうほう金重 有邦
かねしげゆうほう

1950~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼備前伊部生まれ、武蔵野美術大学にて彫刻を学び、後に父・金重素山に師事。日本陶磁協会賞、茶の湯の造形展など受賞歴も多数。陶陽・素山に学びつつも、独自の備前焼をもとめ、自ら山土を用いた新しい焼成を探求。
k1岡山いせざきじゅん伊勢﨑 淳
いせざきじゅん

1936~
1びぜん人間国宝
【備前焼】
びぜん備前焼備前の伊勢﨑陽山の次男で父に師事。兄・満と中世の半地下式穴窯を復元・焼成に成功。伝統を追求する一方で、現代アートのような表現を試み、伝統的な茶陶の他、斬新な花器やオブジェも発表。首相官邸の陶壁制作も有名。
k1岡山やまもとゆういち山本 雄一
やまもとゆういち

1935~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼人間国宝・山本陶秀の長男であり、父の優れた轆轤技術を継承した作品を制作。さらに備前にガス窯を導入、伝統の「緋襷」を文様のように自在に描き出す「緋紋」「緋彩」を考案した。
k1岡山やまもといずる山本 出
やまもといずる

1944~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼人間国宝・山本陶秀の四男であり、父に師事するも、独立後は新しい作陶を打ち出していき、土の色調を表現する「出彩」を生み出す。さらに新しい造形を求めた「積上」も確立させた。
k1岡山かくみせいほう各見 政峯
かくみせいほう

1921〜
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼人間国宝の金重陶陽や山本陶秀に師事、縄文備前と須恵器の研究に取り組んだ。伝統の備前の枠にとらわれず、「絵備前」「金彩備前」「縄文備前」「鬼備前」など多彩な作風で知られている。
k1岡山まついともゆき松井 與之
まついともゆき

1931~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼熊本に生まれ、国立京都陶磁器試験所卒業後、備前で築窯・独立。多彩な技法を用いることが特徴的で、練り込みや金銀彩などを備前焼に取り入れ、鮮やかな備前を発表している。
k1岡山もりとうがく森 陶岳
もりとうがく

1937~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
紫綬褒章
びぜん備前焼備前伊部生まれ。室町から続く備前窯元六姓の一つ、森家の流れを汲む窯元を継承し、大窯の焼成に情熱を注ぐ。全長46mの半地下直炎式登窯の焼成に成功、さらに備前寒風に53m、次いで83mの新大窯の築窯に着手。
k1岡山しまむらひかる島村 光
しまむらひかる

1942~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼:細工物岡山県長船町生まれ。独学で作陶をはじめる。備前の桃山陶より江戸中期の備前細工物に注目し、干支などの細工物に定評がある。さらに現代的なオブジェや、陶像なども制作。備前市指定無形文化財にも認定。
k1岡山よしもとただし吉本 正
よしもとただし

1943~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼備前閑谷生まれ。人間国宝・藤原啓の内弟子となり、独立後は閑谷に築窯。藤原備前の作風を継承しており、窯変の見事な景色の備前焼を制作している。
k1岡山かくれざきりゅういち隠﨑 隆一
かくれざきりゅういち

1950~
3おかやま岡山県重要無形
 文化財保持者
びぜん備前焼長崎出身、伊勢崎淳に師事。デザイナーの前歴を持ち、伝統を継承しつつ、一方で、独自の表現によるオブジェや器で人気を博している。日本陶芸展、日本陶磁協会賞など、受賞歴も多数。
k4鳥取まえだあきひろ前田 昭博
まえだ あきひろ

1954〜
1はくじ人間国宝
【白 磁】
はくじ白磁鳥取生まれ、大阪芸術大学陶芸専攻卒業後、帰郷して「やなせ窯」を築窯・独立。高度な轆轤技術に加え、丁寧に面取りしたり、ひねりを加えたりし、白磁に独特の稜線を表現している。
k5山口さかくらしんべえ15十五代 坂倉 新兵衛
さかくらしんべえ

1949~
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈深川萩〉萩藩主毛利氏の御用窯から分家した萩焼の窯元の15代当主。東京藝術大学彫刻科卒業、同大学院陶芸専攻を修了後、父・14代に師事。作品制作には登窯を使用し、伝統の他に、新しい技法も試み、独特の作風の萩を発表。
k5山口しんじょうさだつぐ新庄貞嗣
しんじょうさだつぐ

1950~
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈深川萩〉萩焼新庄助右衛門窯を継承する十四代目。十四代助右衛門ではなく、本名のまま十四代を名乗る。伝統を継承しつつも、東京藝術大学・同大学院で彫刻を学び、独自の萩焼によるダイナミックな作品を発表。
k5山口みわきゅうせつ12十二代 三輪 休雪
(三輪 龍作)
みわ きゅうせつ

1940~
9はぎ萩焼
:休雪白
旧萩藩御用窯の三輪家12代当主、人間国宝・11代三輪休雪の長男。東京藝術大学大学院を修了し、襲名前の龍作(本名)時代からの造形作品でも有名。
k5山口のさかこうき野坂 康起
のさかこうき

1931~
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈松本萩〉三重生まれ、美濃で人間国宝の荒川豊藏に師事し、萩焼の窯元の婿養子となり、萩の作陶を始めた。「伊羅保の野坂」と呼ばれるほどで、得意の伊羅保は力強い造形と質感に定評がある。
k5山口はたのぜんぞう波多野 善蔵
はたのぜんぞう

1942~
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈松本萩〉佐賀県唐津生まれ。有田で修行後、萩の吉賀大眉に師事。その後、萩焼窯元・指月窯の養子となり、波多野栄三に師事。伝統の萩と独創的な萩の創作をし続ける陶芸家。
k5山口おか ゆう岡田 裕
おかだゆう

1946~
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈松本萩〉萩・椿東の晴雲山窯に生まれるが、東京にて進学・就職し、長く家業からは離れていた。しかし、帰郷して父・7代岡田仙舟に師事し、シルクロードをテーマにするなど、様々な萩焼きを発表し、高い評価を受けている。
k5山口やまとやすお大和 保男
やまとやすお

1933~
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈山口萩〉山口萩の窯元の家に生まれ、父・大和春信に師事。鬼萩土と塩釉を使った独自の「炎箔」の技法で高い評価を受けている。山口県立美術館をはじめとする、数々の陶壁制作でも知られている。
k5山口やまとゆうじ大和 祐二
やまとゆうじ

1946~
3やまぐち山口県重要無形
 文化財保持者
はぎ萩焼〈山口萩〉山口萩焼の基礎を築いた大和作太郎の曾孫。父・誠より伝統を学び、大和吉孝松緑窯として活動。茶の湯の造形展や山口伝統工芸展などで受賞歴多数。窯変掛分の萩焼の作り手として知られる。
m1福岡ふくしまぜんぞう福島 善三
ふくしまぜんぞう

1959〜
1こいしばら人間国宝
【小石原焼】

紫綬褒章
こいしばら小石原焼300年以上続く小石原焼ちがいわ窯の16代目当主。数々の公募展で受賞を重ね、2014年に紫綬褒章受章。小石原焼が重要無形文化財に指定されるのは初。
m2佐賀さかいだかきえもん15十五代 酒井田 柿右衛門
さかいだかきえもん

1968〜
9ありた有田焼
:赤絵・濁手
佐賀有田生まれ。父である14代柿右衛門に師事し、2014年に15代酒井田柿右衛門を襲名。日本工芸会正会員、九州産業大学大学院芸術研究科客員教授。
m2佐賀いまいずみいまえもん14十四代 今泉 今右衛門
いまいずみいまえもん

1962~
1いろえ人間国宝
【色絵磁器】

紫綬褒章
いろなべしま色鍋島
:墨はじき
色鍋島を一子相伝で伝える今右衛門窯14代当主。伝統の色鍋島を継承しつつ、「墨はじき」による雪の結晶や、上絵付けに「プラチナ彩」を導入するなど、現代的な美意識を持つ作品を、高度な技術で生み出している。
m2佐賀いのうえまんじ井上 萬二
いのうえ まんじ

1929~
1はくじ人間国宝
【白 磁】

紫綬褒章
ありた有田焼
:白磁
佐賀有田生まれ。12代酒井田柿右衛門・初代奥川忠右衛門に師事し、「轆轤の神様」です。飾りに頼らない、端正なフォルムそのものを見せる白磁作品は、国内外から高い評価を得ている。
m2佐賀えぐちかつみ江口 勝美
えぐち かつみ

1952〜
3さが佐賀県重要無形
 文化財保持者
ありた有田焼
:染付和紙
佐賀生まれ。佐賀県窯業指導所勤務後、築窯・独立。カットした和紙に呉須を染み込ませ、染付する「和紙染」や、立方体に成形してノミで刳り貫いて形を作る「刳抜」など、独自の技法がある。
m2佐賀なかざとたろうえもん14十四代 中里 太郎右衛門
なかざと たろうえもん

1957~
9からつ唐津焼旧唐津藩御用窯の中里家14代当主。伝統を継承しつつ、父13代考案の青釉薬や、掻き落とし技法の追求など、独自の唐津焼作品を発表している。
n2鹿児島ちんじゅかん15十五代 沈 壽官
ちんじゅかん

1949~
9さつま薩摩焼秀吉の朝鮮出征時に来日した朝鮮陶工の末裔であり、薩摩焼の代表的な陶家の15代当主。京作品は、一子相伝の高度な薩摩の技術に加え、学んだ西洋の作陶技術も生かした絵や造形の工夫を重ねている。

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