ひょうげる…「美濃の茶陶」

update:2019/09/06

サントリー美術館は「生活の中の美」を基本テーマとし、絵画、陶磁、漆工、染織など日本の古美術から東西のガラスまで、収集している美術館です。陶磁器の名品も多いのですが、同館は常設展示はなく、原則として企画展に合わせて展示されますので、年に1回程度の陶磁器関連の展覧会を待つという感じになります。
しかしながら、例年、サントリー美術館が開催する陶磁器の展覧会は秀逸で、常に注目されています。

現在も4日(水)より、新しい展覧会がはじまりました。

サントリー芸術財団50周年
黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 -美濃の茶陶
会期:2019年9月4日〜11月10日
会場:サントリー美術館
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3F
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2019_4/index.html

展示は2部構成。

第1章「美濃における茶陶創造」では、桃山時代の美濃焼の造形力を鑑賞する展示。黄瀬戸、織部、志野、瀬戸黒の美濃焼は、さまざまな形や大胆な意匠で知られ、その力強さは当時では画期的であり、現在見てもモダンさすら感じます。本展では、さまざまな角度から、その美濃焼を堪能することができるつくりとなっています。

第2章「昭和の美濃焼復興」は、人間国宝の荒川豊蔵と、奇才・加藤唐九郎の美濃焼。いずれも美濃の古陶を研究し、再興させた昭和を代表する陶芸家です。この二人の作品をまとめて見る機会は少ないので、こちらも要注目でしょう。

サントリー美術館は、ショップやカフェの充実も人気の一つ。特にカフェでは、慶応元年創業の金沢の老舗「加賀麩 不室屋」がプロディースした軽食や甘味が楽しめます。

ゆったり楽しみたい美術館ですね。
 
 
追記。。。展覧会のスケジュール一覧はこちら